美容室がホットペッパービューティーやminimoといった予約ポータルサイトを利用する一方で、SNSを活用する店舗も増えています。では、なぜSNS集客が有効なのでしょうか。
この記事では、その理由や、各SNSを使って宣伝を行うメリット、その効果的な使い方などについて見ていきましょう。
SNSで集客するのが重要な理由は?
それではなぜ、美容室の集客にSNSを使うことが重要視されているのでしょうか。ここではまず、美容室での集客にてSNSの利用が一般化している背景や、SNSの拡散力について解説します。
美容室の競争率が高い
美容室の数は2021年時点で約25万4,422軒に達しており、コンビニ(5万6,948軒)の約5倍にもなります。美容室が激増している中で、効率的な集客は必須となっています。ホットペッパービューティーのような予約サイトには4万以上の美容室が掲載されており、競争が非常に激しいため、他との差別化が難しいのが現状です。
SNSを利用すれば、店舗単位だけでなく、美容師個人でも積極的にアピールが可能です。SNSの特性を活かした拡散によって、より多くのユーザーにリーチでき、競争率の高い業界でも効率的に集客を増やせる可能性が広がります。
SNSの拡散力の高さ
予約サイトは便利な面が多いですが、拡散力には限界があります。一方、SNSは画像や動画といった視覚的な要素を使った発信が可能で、多くのユーザーにリーチしやすいのが特徴です。美容室がSNSで得意技術やこだわり、独自の魅力をアピールしていくことで、ダイレクトに自分の魅力を伝えられ、店舗集客にも繋がりやすくなります。
たとえば、X(旧Twitter)のリツイート機能やInstagramのハッシュタグは、全国さらには全世界へと情報が広がりやすい特徴があり、より集客力が高まります。
SNS集客に効果的な内容とポイント
- プロフィールの整備:アカウントの顔となるプロフィールは、店舗情報や得意技術を明確に記載。
- 日常的なスタイル発信:定期的にスタイル写真や施術動画を投稿し、サロンの雰囲気や得意分野をアピール。
- ユーザーと積極的に交流:コメントやDMに丁寧に対応し、フォロワーとの関係を築く。
SNSを効果的に活用し、店舗や個人の強みを活かして、多くのお客様に届くような集客活動を展開しましょう。
SNSを活用した美容室集客のポイント
SNSは、視覚的な情報がダイレクトに伝わるため、お客様に魅力的なヘアスタイルやサロンの雰囲気をアピールできます。
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ターゲットを明確化
- どのような年齢層や性別のお客様にアプローチしたいのかを明確にすることで、投稿内容や使用する言葉遣いを調整できます。
- 例えば、若い女性をターゲットにするなら、トレンドを取り入れたヘアスタイルや可愛らしい雰囲気の投稿が効果的です。
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高品質な画像や動画を投稿
- ヘアスタイルのビフォーアフターや、サロンの雰囲気を伝えるような高画質な画像や動画は、お客様の目を引く上で非常に重要です。
- 最新のスマホでも十分なクオリティのものが撮影できますが、プロのカメラマンに依頼することも検討しましょう。
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ハッシュタグを効果的に活用
- 関連性の高いハッシュタグをつけることで、自分の投稿を見つけてもらいやすくなります。
- 例えば、「#ショートヘア」「#インナーカラー」「#ヘアアレンジ」「#美容室」など、ターゲット層が検索するようなハッシュタグを使いましょう。
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ストーリーを活用
- ストーリーズは、日常的なサロンの様子や、スタッフのヘアスタイルなどを気軽に発信できる機能です。
- リアルな雰囲気を出すことで、お客様との距離を縮めることができます。
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キャンペーンやイベント情報を発信
- 新規のお客様獲得のため、割引クーポンやキャンペーン情報を発信するのも効果的です。
- 限定のメニューや体験会など、お客様の興味を引くようなイベントを開催し、SNSで告知しましょう。
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お客様とのコミュニケーションを大切にする
- コメントやDMへの返信をこまめに行い、お客様とのコミュニケーションを大切にすることが重要です。
- お客様の声に耳を傾けることで、より良いサービスを提供することができます。
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定期的な投稿を心がける
- 頻繁に投稿を行うことで、お客様の目に触れる機会を増やし、存在感をアピールできます。
- ただし、質の低い投稿を大量に流すのではなく、内容の濃いものを定期的に投稿するようにしましょう。
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競合店のSNSをチェックしておく
- 競合店のSNSをチェックしておくことで、どのような投稿が人気なのか、どのような戦略を取っているのかを分析できます。
- 自身のサロンの強みを活かし、差別化を図りましょう。
SNS別の特徴と集客方法
Instagramは国内で3,300万人のユーザーを持ち、特に10~20代の若年層が多く利用しています。日本国内の調査によると、Instagramの閲覧をきっかけに行動を起こしたユーザーは80%に達し、美容業界にとってもInstagramは魅力的なマーケットです。
- メリット
- 自分らしさを伝えられる
美容師が自分の個性を最大限に発揮できるSNSで、カラーやカット技術、その美容室独自のスタイルを写真や動画で表現しやすいです。 - 検索ツールとしての優位性
ハッシュタグや発見タブを利用した検索機能により、ヘアスタイルや美容に関心のあるユーザーに直接アプローチが可能です。 - タイムリーな情報発信が可能
Instagramのストーリーズ機能を活用して、美容室の空き状況や日々の様子などをリアルタイムで発信できます。
- 自分らしさを伝えられる
- デメリット
- 運営の手間がかかる
Instagramは定期的な投稿や管理が必要で、放置してしまうとフォロワーが離れやすくなります。また、コメントやDMへの対応を怠ると、信頼性の低下を招きます。
- 運営の手間がかかる
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)は国内で4,500万人のユーザーを持ち、20~30代が多く利用しています。特に情報拡散力に優れ、リツイート機能により投稿が多くのユーザーに届きやすいという強みがあります。
- メリット
- 施術例を簡単に共有可能
投稿が視覚的に目に入りやすく、クリックせずに閲覧できるため、ユーザーにアピールしやすいです。また、ハッシュタグを利用した検索も可能です。 - リンクの挿入が可能
投稿にリンクを貼れるため、予約サイトへ直接誘導することで、ユーザーの予約行動を促しやすくなります。 - 手軽な情報発信
営業時間やキャンペーン情報など、急なお知らせをすぐに発信できます。
- 施術例を簡単に共有可能
- デメリット
- 投稿が埋もれやすい
フォロー数が多いユーザーには、投稿が流れてしまい、見逃される可能性があります。また、共感を得られる投稿を継続して行うのが難しいといった側面もあります。
- 投稿が埋もれやすい
TikTok
TikTokは国内で950万人のユーザーを持ち、特に10~20代の若年層に人気のSNSです。短い動画による視覚的な訴求が可能で、美容師の技術を伝えやすいプラットフォームです。
- メリット
- ビフォーアフター動画が効果的
カラーやカットのビフォーアフターを動画で伝えることで、技術の高さやスタイルの変化を魅力的かつ分かりやすくアピールできます。 - 拡散力が高い
TikTokでは、フォロワーが少なくても投稿が「おすすめ」に表示されやすく、新しいユーザーに動画が届きやすい特徴があります。また、ハッシュタグの利用も可能です。
- ビフォーアフター動画が効果的
- デメリット
- コメントが荒れやすい
InstagramやX等に比べて若いユーザーの比率が高いため、動画内容によっては批判的なレスポンスやコメントが付きやすいです。 - 売上への直接的な効果が薄い
ビジネス感が薄いSNSであるため、直接的な購入促進には向いておらず、他サイトへ誘導することが必要になる場合が多いです。
- コメントが荒れやすい
Facebookは主に30代以上のユーザーが多く利用しており、国内に2,600万人のユーザーがいます。他のSNSよりも信頼性が高く、知人同士のつながりを基盤としているため、美容室の公式ページとしても活用されています。
- メリット
- 他SNSとの連動
Instagramとの連動が可能で、ハッシュタグの利用や、Instagram投稿をFacebookにも同時に発信できるため、投稿管理がしやすいです。 - Web検索で上位に表示されやすい
GoogleやYahoo!で検索した際に上位表示されやすく、店舗公式サイト代わりとしても利用できます。
- 他SNSとの連動
- デメリット
- 拡散力が低い
拡散力はTwitterやInstagramに劣り、若年層への訴求力もやや弱いです。 - 更新頻度が求められる
更新が少ないと、古い情報が表示され続け、新規ユーザーに良い印象を与えません。
- 拡散力が低い
まとめ
InstagramなどのSNSを活用し、プロフィールの整備や、リアルタイム情報の発信、ユーザーとの積極的な交流を通じて、フォロワーとの交流や、信頼感の向上やリピートに繋げることができます。新規へのリーチを広く行い、フォロワーとの関係を築くことで、より多くの支持を得られやすくなります。
SNSを有効活用することで、競争の激しい美容業界でも自身や美容室の認知度を高め、多くのお客様に足を運んでいただけるような魅力的な集客活動を行いましょう。