美容室の居抜き物件利用のメリットとは?物件選びについても詳しく解説

2025-02-14

美容室を開業する際、選択は成功の鍵を握る重要な要素です。 特に、既存の設備や内装が残された「居抜き」は、初期費用の削減や開業準備の効率化といったメリットがあるため、多くの美容師の選択として検討されています。

この記事では、美容室の居抜き物件を活用するメリット・デメリットを詳しく解説するとともに、物件選びの際に押さえておくべきポイントを紹介します。

居抜き物件の基本的な定義

居抜き物件の基本的な定義

居抜き物件とは、前の利用者が使用していた内装や設備がそのまま残されている物件のことを指します。美容室の居抜き物件では、セット面やシャンプー台、椅子など、美容室運営に必要な基本的な設備がすでに整っています。そのため、新たに一から導入する必要がなく、開業準備を効率的に進められるという特徴があります。また、設備や内装が既に整備されていることで、初心者の方でもスムーズに開業をスタートできるメリットがあります。

居抜き物件のメリット

居抜き物件のメリット

初期費用の削減

居抜き物件の最大のメリットは、初期費用を抑えられることです。たとえば、スケルトン物件の場合、内装工事費用や購入費用などで総額800万円以上かかることも珍しくありません。しかし、居抜き物件では、内装や設備がすでに整っているため、内装譲渡費用や最低限のメンテナンス費用を含めても、300万–500万円程度で収まるケースが多く見られます。

具体的な例として、ある美容室では内装譲渡費用が80万円、追加で購入した器具費用が120万円で、合計200万円弱に収まりました。スケルトン物件の場合と比較して、約60%のコスト削減が実現しています。また、不要な工事が発生しないため、資金を他の運転資金や宣伝費用に回すことも可能です。

開業までの期間短縮

居抜き物件を活用することで、開業準備にかかる時間を大幅に短縮できます。スケルトン物件と違い、新たに内装工事を行う必要がないため、契約から2週間ほどで開業準備を整えることも可能です。

これにより、空家賃の発生やオープン準備期間中の収入の遅れを最小限に抑えられます。特に、繁忙期に合わせて開業したい場合や、早急に収益を上げたいと考える事業者にとって、この短縮効果は非常に大きな魅力です。

顧客の引き継ぎの可能性

居抜き物件が前も美容室として使用されていた場合、以前の店舗を利用していたお客様をそのまま引き継ぐ可能性があります。特に、前の店舗の評判が良い場合や近隣の高齢者の常連客が多い場合、新規顧客の獲得にかかる時間や労力を大幅に削減できます。

また、地域密着型の美容室の場合、周辺住民との信頼関係がすでに構築されていることもあり、リピーターの確保が容易になるというメリットがあります。

居抜き物件のデメリット

居抜き物件のデメリット

自由度の制限

居抜き物件では、既存の内装に合わせた運営が必要になるため、スケルトン物件と違い、自分の理想とする店舗デザインやレイアウトに変更する自由度が制限される場合があります。たとえば、シャンプー台を横型からフルフラット型に変える場合、水道配管の大幅な工事が必要となり、結果として追加費用が発生する可能性があります。これにより、自分が理想とするコンセプトやブランドイメージを完全に実現するのが難しいこともあります。

設備の老朽化リスク

既存の設備をそのまま利用する場合、見た目では分からない故障や修理が必要になる箇所が後々発見されるリスクがあります。これにより、予期せぬ設備修繕費が発生してしまう可能性があるため、購入前に設備の使用状況や故障履歴を詳細に確認することが重要です。また、古い設備をそのまま使用すると、最新のトレンドや技術に対応できない可能性もあるため、場合によっては早期の設備更新が必要になることもあります。

前の店舗のイメージに影響されやすい

前の店舗のイメージが悪い場合、新規オープン時にマイナスの影響を受ける可能性があります。たとえば、前店舗が経営不振で閉店した場合、その悪いイメージを払拭するための追加施策や宣伝が必要になることがあります。地域住民の口コミや評判が開業後の集客に与える影響は大きいため、前店舗の情報をしっかりとリサーチし、ネガティブな要因がないか確認することが大切です。

居抜き物件を選ぶ際のポイント

居抜き物件を選ぶ際のポイント

物件の状態を詳細に確認

設備の劣化や内装の損傷状況を事前にチェックし、修繕や交換が必要な箇所を明確にしておきましょう。可能であれば専門家の意見を取り入れ、長期的な視点でリスクを評価してください。

前店舗の退去理由を把握 

前の店舗がなぜ退去したのかを確認することで、その物件の課題やリスクを把握できます。たとえば、立地が原因で集客が難しかったのか、競合が多かったのかなど、具体的な情報を入手することが重要です。また、前店舗が閉店した理由が事業主の都合によるものであれば、物件そのものには問題がない場合もあります。

立地条件の再確認 

近隣の競合店舗や人通り、駐車場の有無など、集客に影響する要因をしっかりと調査してください。また、ターゲットとなる顧客層に適したエリアかどうかも判断基準になります。特に、通勤者や観光客が多いエリアであれば、一見客の取り込みも期待できるため、エリアの特性を活かしたビジネス戦略を検討しましょう。

内装譲渡費用の適正価格を確認

内装譲渡費用が適正かどうか、不動産業者や他の物件と比較しながら判断します。高額すぎる場合は、交渉や別の物件の検討も視野に入れましょう。また、譲渡費用に含まれる項目を明確にし、不明瞭な点がないかも確認しておきましょう。

設備の更新計画を立てる 

老朽化が進んでいる設備については、オープン後のトラブルを防ぐため、事前に交換費用を見積もり、計画に組み込んでおくことが重要です。これにより、予期せぬ費用の発生を最小限に抑えることができます。

居抜き物件を選ぶ際の具体的な手順

居抜き物件を選ぶ際の具体的な手順

専門家や業者に相談する

内装や設備の状態を正確に判断するためには、美容室向けの専門業者や不動産業者に相談することが有効です。専門家は、設備の耐用年数やメンテナンス履歴、リフォームの必要性を見極める助けとなります。また、不動産業者は、その地域の市場動向や競合情報に詳しく、適切なアドバイスを提供してくれます。

現地見学を行う

必ず現地を訪れ、設備や内装の状態を直接確認してください。写真や図面だけでは分からない詳細を把握できます。特に、シャンプー台やセット面の配置、照明の明るさ、エアコンの効き具合など、実際に設備を使用する際の快適性や利便性を確認することが重要です。また、物件周辺の交通量や通行人の属性を観察し、顧客層とのマッチングをチェックしておくことも必要です。

内装と設備の詳細を記録しておく

現地見学時には、内装や設備の状態を写真に収め、記録を残しておきます。これにより、後から他の物件と比較しやすくなります。また、設備の型番やメーカー名を確認し、交換が必要な場合のコストを見積もる材料とします。

契約内容を詳細に確認する

内装譲渡費用の明細や設備の引き渡し条件を含め、契約書を十分に確認してください。不明点があれば、納得いくまで質問しましょう。また、契約後のトラブルを防ぐため、譲渡される設備の保証期間やアフターサポートについても確認しておくことが望ましいです。

まとめ

美容室 居ぬき物件 メリット

美容室の居抜き物件は、初期費用の削減や開業準備の効率化など、多くのメリットを提供します。しかし、自由度の制限や設備の老朽化といったデメリットも存在します。これらのポイントを十分に考慮し、物件選びの際には、ビジネスプランや予算との整合性を確認することが重要です。

居抜き物件を最大限に活用するためには、事前の調査と準備が鍵となります。また、事業計画書を作成し、シミュレーションを行うことで、潜在的なリスクを抑え、成功に近づけることができます。

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